教えて!プリント基板の基礎知識

プリント基板のパターン設計とは?どんな技術が必要?

プリント基板製作におけるパターン設計とは、回路図をもとにして、CADツールを利用して回路パターンを作成することを指します。パターン設計は、プリント基板及び電子機器の性能に直結するため、基板製作工程において非常に重要です。また、たとえ完璧な回路図であってもパターン設計に問題がある場合は、基板が正常に作動しない可能性があるため、設計には細心の注意を払う必要があります。そのため、パターン設計を行うには、電子回路への深い知識はもちろん、基板材料や加工技術、実装技術などの幅広い知識が求められるのです。

パターン設計は、回路図に記されている電子部品を単に接続すれば良いというわけではなく、注意すべきポイントが数多く存在します。ノイズ対策や発熱対策などが代表例で、実装する半導体部品や抵抗器、コンデンサーなどの各電子部品の特性を理解したうえで最適な配置を検討する必要があります。さらに、電子部品の実装を考慮した設計を行う必要もあるため、基板の製造工程についての知識も必要です。

また、近年は電子機器の高性能化に伴って、配線パターンが何層も存在する多層基板が当たり前となっており、数多くの電子部品を1枚の基板に配置する必要性は年々高まっています。回路パターンが基板の片面のみにある片面基板であれば、回路図から回路パターンを作成するのは比較的容易であるものの、多層基板では簡単には行えません。片面基板は電子部品を2次元的に配置すれば良いのですが、多層基板は立体的な構造をしているため、2次元の回路図をもとに、電子部品を3次元的に配置する必要があるのです。

さらに、以前は多層基板の各層を導通するためのビアホールは、すべての層を貫通するスルーホールビアしかありませんでしたが、現在では基板の一部の層のみを貫通するインタースティシャル(インナー)ビアが存在する多層基板が使用されることも多くなっています。そのため、回路パターンは複雑化しており、プリント基板の性能向上につながっていますが、パターン設計においては深い知識と技術が必要となっています。

なお、近年はパターン設計を行うCADツールには、電子部品の配置から配線までを自動化するものも存在しており、その進化は目覚ましいものです。そのため、将来的にはパターン設計の労力や経費削減につながると期待されています。しかし、現状では設計の最終チェックやトラブルが起こった際は、回路パターンに問題がないかを読み取る能力が求められており、依然として人の力が必要となっています。

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